オール電化: エコキュートのCOPの推定、その2 |
我が家ではオール電化(エコキュートとIHクッキングヒーター)&太陽光発電をリフォームで導入しました。
導入過程の重要ポイント、経験して初めて知った事など、体験談をご紹介します。
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「オール電化:エコキュートのCOPの推定」で、エコキュートのCOPを、 任意の外気温と水温に対して推定しました。 その結果は、 COP(Ta,Tw)= -0.051*Tw + 0.0756・Ta + 5.0111 でした。 ところが・・・。 「エコキュート:え、ホント? 370Lより460Lの方が省エネ?」を作成後に 気がついてしまいました。 65 ∫{460L/COP(7,Tw)}dTw=(数値計算)=7430kcal 9 (65−9)×460=25760kcal、COP=257600kcal/7430kcal=3.47。 カタログ値は、冬季COP=3.64。 あれ? 微妙に合わない・・・。 90 ∫{460L/COP(7,Tw)}dTw=(数値計算)=15085kcal 9 (90−9)×460=37260kcal、COP=37260kcal/15085kcal=2.47。 カタログ値は、冬季高温COP=3.00。 え? だいぶ違うぞ〜! カタログ値と計算値を表1にまとめてみました。 |
表1 | ||||
測定条件 | 気温(℃) | 水温(℃) | カタログCOP | 計算COP |
冬季高温 | 7 | 9 | 3.00 | 2.47 |
冬季 | 7 | 9 | 3.64 | 3.47 |
定格 | 16 | 17 | 4.17 | 4.01 |
夏季 | 25 | 24 | 4.59 | 4.56 |
全体的に計算値の方が小さめになっています。つまりCOPを低めに推定 してしまったことになります。 特に「冬季高温」の違いは、「誤差」として片付けるには気持ちが悪い。 何でだろう・・・。何でだろう・・・。何でだろう・・・。何でだろう・・・。だろう・・・。だろう・・・。 |
『冬期高温加熱能力』は『冬期加熱能力』と『65〜90℃の加熱能力』の 加重平均で求められると仮定すると、下記の式で表すことができます。 『冬期加熱能力』×(9〜65)+『65〜90℃の加熱能力』×(90-65) (90-9) |
あ、これ・・・。 必要な熱量を計算する時、COP(≒『加熱能力』)は分母に来るんだ! ということは、 『冬期高温加熱能力』の逆数は、『冬期加熱能力』の逆数と『65〜90℃の 加熱能力』の逆数の加重平均で求められると仮定すると、下記の式で表す ことができます。 (1/『冬期加熱能力』)×(9〜65)+(1/『65〜90℃の加熱能力』)×(90-65) (90-9) の方がより良い推定ではないだろうか??? この式から逆算すると、『65〜90℃の加熱能力』は、2.30と求められます。 げ・・・、1.57なんてウソばっかり! コロナさん、ゴメンナサイ。m(_ _)m つまり、Fig.1ってことです。 |
Fig.1 |
当然のことながら、 |
データが2点しか無いのだから、ここは素直に直線近似で行ってみます。 『冬期加熱能力』は、水温範囲(9〜65℃)の中央値37℃を固定して傾きを 変えても平均値は変わりません。同様に『65〜90℃の加熱能力』は、水温 範囲(65〜90℃)の中央値77.5℃を固定して傾きを変えても平均値は変わり ません。 そこで、二つの●(37℃,COP=3.64)、(77.5℃,COP=1.57)を結ぶ直線を 外気温7℃におけるCOPとします。 |
なんていう仮説も全く成り立ちません。 逆数の平均値が同じにならなければいけなかったんですね。 さて、どうやって推定しようか・・・。 外気温をTa[℃]、水温Tw[℃]とし、COP(Ta,Tw)を COP(Ta,Tw)= a *Tw + b *Ta^2 + c *Ta + d とします。 65 =∫{1/(a *Tw + b *7^2 + c *7 + d)}dTw=(1/3.64)×(65-9) 9 90 =∫{1/(a *Tw + b *7^2 + c *7 + d)}dTw=(1/3.00)×(90-9) 9 65 =∫{1/(a *Tw + b *15^2 + c *15 + d)}dTw=(1/4.17)×(65-17) 17 65 =∫{1/(a *Tw + b *25^2 + c *25 + d)}dTw=(1/4.59)×(65-24) 24 となるように、a、b、c、dを求めることにしました。 未知数が4個で関係式が4個なので、原理的には解けるはずです。 ただ、これを解析的(数式的)に解くのは、私の数学力では大変そうです。 そこで、積分を、dTw=0.5℃ずつ刻んでExcelで数値計算しました。 さらに、Excelのソルバー機能を使ってa、b、c、dを変化させ、COPの誤差 の二乗和が最小になるa、b、c、dを求めました。 (詳細は割愛しますが、いわゆる最小二乗法と同じです。) その結果は以下の通りです。 COP(Ta,Tw)= -0.0382*Tw - 0.000676*Ta^2 + 0.0873*Ta + 4.5699 Fig.2にグラフを示します。 |
Fig.2 |
やれやれ、これで一件落着・・・だと良いのですが・・・。 前回、ちゃんと検算をしなかったのはまずかったなあ・・・。 というわけで、こういう間違いをすることもあるので、私の言うことを鵜呑み にしないでくださいね。(笑) |
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