事例研究:役に立ったプロパンガス解約体験記 |
我が家ではオール電化(エコキュートとIHクッキングヒーター)&太陽光発電をリフォームで導入しました。
導入過程の重要ポイント、経験して初めて知った事など、体験談をご紹介します。
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その1 |
この記事はオール電化&太陽光発電を導入する際にプロパンガス業者から 配管代金を請求された方から情報提供を頂き、それに基づいて執筆しています。 この事例も我が家同様に「建売住宅」を購入した場合です。 このサイトの「プロパンガスの解約について」の記事がお役に立った事例です。 この方はまず、プロパンガス会社に何も言わずに「オール電化&太陽光 発電」の工事を行いました。したがって、導入時点ではプロパンガスの解約 に伴う配管代請求のことは意識していなかったようです。 おそらく我が家より家の敷地が広いのだと推測します。我が家の場合、プロ パンガスのボンベがおいてある位置しかエコキュートのヒートポンプユニット を置くスペースが無かったので、ボンベをすぐに撤去してもらう必要がありま した。従って、工事前にガスの解約を意識せざるを得なかったのです。 しかし、今から考えると先に意識しておいて良かったと思います。私の場合 はトラブルになる前に未然に防ぐことができたからです。 さて、話を戻します。 「オール電化&太陽光発電」の工事が終わり、ガス会社に「解約します」と 連絡したところ、「契約書に基づいてガスの配管代金を払ってください」と言 われ、ビックリしてネットで調査を始めたという経緯だとのことです。 色々調べた結果、私のサイトにもたどり着き、「プロパンガスの解約について」 の記事をみつけけたのだそうです。サイトの掲示板で相談を頂き、一部込み 入った部分はメールでもやりとりしました。 【プロパンガス業者へのアクション】 お話を聞くと、我が家の場合よりも状況は不利でした。我が家の場合、「液 化ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律第14条に基づく書面」だ けだったのですが、その方の場合は「供給・消費設備の売買予約と貸与契約書」 にも署名捺印していたのです。 私は6か条の理由を掲げてプロパンガスの消費設備の所有権は自分にあるこ とを主張しましたが、その内の1番目と2番目が使えなかったのです。 それでも「主張しないよりはした方がいい!」。その方(以後、A氏とします) は4か条の理由を掲げて所有権を主張しました。 −−私の文書−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− LPガス確認書内容変更依頼の件 下記の内容から、八王子市□□町※△※△−△の建物におけるLPガス消費 設備の所有権は、建物の所有者である私◎◎◎◎と共同所有者である◎◎◎◎ に帰属すると考えられる。従って、LPガス設備確認書の記載の内、総ての消 費設備について、御社の所有ではない旨に速やかに訂正するよう申し入れる。 記 1.交付された書面には、LPガスの供給を御社から受ける旨の記述がなく、 契約期間も記載されていないことから、該書面はガスの販売契約書とは認 められない。 2.交付された書面には、御社が消費設備を私に貸与するとの記載がなく「消 費設備」の「費用」が減価償却費なのか、賃貸料なのかも明確でないこと から該書面は消費設備の貸与契約とは認められない。 3.交付された書面には、工事費用額は明記されているが、御社を含めて誰が 費用を負担したかが明記されていない。さらに、御社が設置工事を行った とも書かれていない。 4.引越当日のあわただしい時に本書面を交付され説明を受けたが、冷静な判 断が出来る状態ではなく、私は書面の内容を十分理解していなかった。 (少なくとも「お知らせの各条項をくまなく見る余裕は無かった」)また、 もしもその場で捺印を拒否した場合、すでに引っ越してきてしまったにも かかわらず、ガスの供給が受けられない不都合が容易に予測されたので、 やむを得ず捺印をした。 5.建物と消費設備との附合が生じた時点での不動産の所有者は建築会社であ り、利益を受けたのは建設会社であって、消費者ではないので、消費設備 の買い取り請求先は建設会社であることが妥当である。 6.建売住宅の販売契約時の重要事項説明書には「設備負担無し」としか記載 がなく、水道の屋内配管や電気の屋内配線と同様、当然に建物の引き渡し と同時に建物所有者の所有物となるとしか解釈できない。 以上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ↓ −−A氏の文書−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 液化石油ガス供給・消費設備の売買予約と貸与契約書訂正依頼の件 下記の内容から、横浜市*********の建物におけるLPガス消費設 備の所有権は、建物の所有者である私◎◎◎◎と共同所有者である◎◎◎◎に 帰属すると考えられる。従って、上記書面の記載の内容について、総ての消費 設備について、御社の所有ではない旨に速やかに訂正するよう申し入れる。 記 1.交付された書面には、工事費用額は明記されているが、御社を含めて誰が 費用を負担したかが明記されていない。さらに、御社が設置工事を行った とも書かれていない。 2.引越当日のあわただしい時に本書面を交付され説明を受けたが、冷静な判 断が出来る状態ではなく、私は書面の内容を十分理解していなかった。 また、もしもその場で捺印を拒否した場合、すでに引っ越してきてしまっ たにもかかわらず、ガスの供給が受けられない不都合が容易に予測された ので、やむを得ず捺印をした。 3.建物と消費設備との附合が生じた時点での不動産の所有者は建築会社であ り、利益を受けたのは建設会社であって、消費者ではないので、消費設備 の買い取り請求先は建設会社であることが妥当である。 4.建売住宅の販売契約時の重要事項説明書には「設備負担無し」としか記載 がなく、水道の屋内配管や電気の屋内配線と同様、当然に建物の引き渡し と同時に建物所有者の所有物となるとしか解釈できない。 以上 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 件名が違うのと最初の2項目が無いだけで、あとは全くのパクリです。 著作権は放棄しませんが、別に著作権料を請求したりしませんよ。(笑) 公開したからには皆さんお使い下さい。ただし、効果に責任は持ちません。 |
その2 |
【売主、仲介業者へのアクション】 我が家の場合、売主=建築会社だったのですが、A氏の場合は売主がさらに 別の会社に建築を発注しており、関係はより複雑です。 我が家の場合、ガス会社に連絡する前に売主=建築会社に相談しました。 拠り所は家の売買契約時の「重要事項説明書」ですから、「重要事項説明書」 に署名・捺印している売主に対して先に話を持ちかけたのです。(ガス会社は 重要事項説明書には関知していません) この際、特に書面は用いませんでした。というのは、もともと建物の2年点 検に来てもらうついでだったからです。しかも、基本的にこの現場監督さんと は良い関係だったので、最初から肩肘張って書面にする必要もないと判断して いました。 また、事前に仲介業者(「重要事項説明書」の発行者であり、この会社の宅 建主任者が説明しているので、この書類に関して最も責任がある)にも手を回 しましたが、これも口頭であって書面は使いませんでした。我が家の担当者は、 あまり大きくは無い会社とはいえ取締役レベルだったこと、やはり比較的良い 関係が保てていたこと、売主の社長と懇意であることから、なんとかしてくれ るだろうという期待があったからです。 さらに言えば、建築会社も仲介業者も、私が非常にうるさい客で理論武装が 得意であり、裁判起こすくらい平気でやりかねない性格(笑)であることも十 分承知しているだろうとの読みもありました。 A氏は、かなり真剣になって色々調べ、以下のページを発見しました。 → http://park20.wakwak.com/~pudding/trouble/gas.html このサイトの方もプロパンガスの解約でトラブルがあって、その経験を掲載 しています。「プロパン→オール電化」ではなく、「プロパン→プロパン」な ので、ガス業者も徹底抗戦の姿勢を見せています。(一見の価値ありです。) A氏はこのサイトも参考にして、売主と仲介業者にFAXと郵送で「重要事 項説明書の内容から、所有権はA氏にある」ことを文書で回答するよう依頼し たそうです。長いですが、内容は以下の通りです。 (これも内容はパクリです。いいんですよ、使えるものはなんでも使えば!) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「住宅付帯設備の所有権に関する確認の御願い」 標記について、プロパンガス供給業者(******)と私との間に、住宅付 帯設備の所有権に関する認識の相違によるトラブルが発生しているため、以下 のとおり確認致したく、よろしくお願い致します。 1.トラブルの概要 オール電化に切替るために、入居以来プロパンガス供給を受けていたLPガ ス業者(******)※※営業所との契約の打ち切りを申し出たところ、ガ ス配管料金の支払いの請求を受けた。 2.LPガス業者側の言い分(御社に関連する部分) ガス配管は当社が設置したものであり、また、その費用の一切を売主等から 戴いていない。従って所有権は当社にある。 3.当方の主張 1)当方が購入した物件は、所謂建売住宅であり、しかも完成物件であることか ら、現況・有姿をもって物件の説明を受けたものである。当然にガス配管は、 本物件購入時から建物に付帯し、安易に取外しの出来るものでもないことか ら、当方としては売主から購入した「物件」に含まれるものであり、所有権は 当方にあると考えている。 2)また、仲介業者である*********において、宅建主任者より受けた 重要事項説明及び説明書、その後の売買契約書においても、「設備負担無し」 としか記載がなく、水道の屋内配管や電気の屋内配線と同様、当然に建物の 引き渡しと同時に建物所有者の所有物となるとしか解釈できないことから、 LPガス業者(******)側の言い分は、当方財産についての元々根拠 の無い主張であると考えている。 3)当方としては、1)に記述のとおり、現況・有姿に基づき本住宅を購入したも のであることから、万が一LPガス業者(中央液化ガス)側が、この住宅に 関するガス配管・設備等の費用の支払いを受けていないとしても、その債務 は当方には存在せず、売主あるいは建築業者である(株)******** に有るものと考えている。 4.本件に関する御社への御願い 以下の点について、書面にて回答を戴きたく、よろしくお願いします。 1)LPガス業者(******)の主張する、本住宅に付帯するガス配管の費 用について支払いを行なっていないと言うことは事実か否か。事実であると すれば、それはいかなる理由によるものであるか。 2)上記に関わらず、ガス配管を含む全ての付帯設備については、住宅購入時に 当方へ所有権移転となっているものと考えるが、御社の考え方を御聞かせ願 いたい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 非常にしっかりした内容ですね。上記サイトの人も、裁判の判例や内容証明 郵便など、かなり勉強したようです。 自分で勉強すると得られるものは大きいですよ。 |
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その3 |
さて、A氏は売主と仲介業者に「重要事項説明書の内容から、所有権はA氏 にある」ことを文書で回答するよう依頼しました。 この依頼を受けた仲介業者の対応はお粗末で、「重要事項説明書が全てです」 といって、改めて文書を発行してはくれなかっただけではなく、あろうことか、 「要は12,3万が払いたくないってことでしょう」などと口走ったそうです。 まったく不親切な仲介ですね。 もしも私の仲介業者がそんなこと言っていたら、今頃は実名でHPに掲載さ れ、延べ何万人の目に触れていたことでしょう。いや、それだけでは、気が 済まず、YAHOOやNIFTYの掲示板でも実名入りで発言していたかもし れません。(怒らせると怖いぞ〜! 笑) 話を戻しますと、仲介業者から連絡を受けた売主はもう少しまともな会社で、 少なくとも「まずい」とは思ったようです。ただし、要求した書面での回答は なかったそうです。 では、どうしたか・・・。「裁判やってもその分無駄だから、ガス会社にす ぐ撤去させろ」と指示を出したそうです。結局、配管代は建築会社が負担した みたいです。 結局は一番力を持っている売主が建築会社やガス会社に裏から手を回して、 うやむやのうちに丸く収めてしまったのが真相のようです。 おそらく、売主もガス業者の「無償配管&配管代請求の慣習」は百も承知で、 もめ事がなければ放っておき、文句が出た時だけ個別対応するというスタンス だったのではないでしょうか? まあ、半分はグルみたいなものです。 とにかく、プロパンガスって、言った者勝ちの世界ですよ。ゴネればガス代 値下げしてくれますから・・・。 かくして、A氏はプロパンガスの配管を買い取らずに済んだのでした。 【まとめ】 今回の内容を分析すると、 1.私のケースと同じ点 ・プロパン業者に文書で配管の所有権を主張した。 ・仲介業者や売り主にも手を回した。 2.私のケースと異なる点 ・供給・消費設備の売買予約と貸与契約書に署名、捺印していた ・仲介業者や売り主に文書で依頼した(私は口頭のみ) です。以上をまとめると、 a.プロパン業者に文書で配管の所有権を主張し、仲介業者や売り主にも手を 回すのは有効であることが再確認された。 b.供給・消費設備の売買予約と貸与契約書に署名、捺印していても所有権は 取り戻せる。(やはり決め手は「重要事項説明書」!) c.仲介業者や売り主にも文書で回答を求めると、より効果的で安心である。 という結論です。 おわり |
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