太陽光発電の発電量チェック、その2 

我が家ではオール電化(エコキュートとIHクッキングヒーター)&太陽光発電をリフォームで導入しました。
導入過程の重要ポイント、経験して初めて知った事など、体験談をご紹介します。

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 この記事は、サイトの「データ集」→「
年間発電量の推移」(13.02.11時点)の内容、13.04.14に発行したメールマガジンNo.085の内容、及び、掲示板でのやり取り([No.2328]で始まるツリー)をまとめて作成しました。

 (メールマガジンのバックナンバーは、
  
http://archive.mag2.com/0000137376/index.html )


 サイトやメルマガの記事に「どうも、ここ2、3年、発電指数が低迷しているように感じます」と書いたところ、掲示板の常連である、さくらココ様が、予想発電量に対する実績発電量の乖離度のグラフを掲示板にアップして下さいました。

 有名な発電量ランキングサイトである『SOLAR CLINIC』と、某NPO法人の『PV健康診断』(データの提供元は産業技術総合研究所、略称:産総研)の予想発電量に対して、実際の発電量が何%違っているかを月毎に示したものです。

予想発電量に対する実績発電量の乖離度の推移(さくらココ様宅)

 乖離度の計算式は下記の通りです。

 ある月の年乖離度[%]

      {(過去12か月の発電実績)-(過去12か月の期待発電量)}
  = ―――――――――――――――――――――――――― × 100
         (過去12か月の期待発電量)x100
 


 『SOLAR CLINIC』との比較で、2010年は、予想発電量を方位の違いで補正を
した値に対して、99%の発電量という結果でした。まあ、ほぼ予想発電量通り
と言って良いと思います。2011年の発電量は同様の比較において、97%という
値が得られました。予想発電量に対して3%ほど少ない結果で、ちょっと気に
なるところです。

 私なりに考えた原因は下記の3つです。

 1)発電システムが劣化してきた
 2)家の前の電線が増えた(しかも高い位置に)
 3)パネルがホコリで汚れ、発電量が落ちていた


 まず、1)については、自分で確認しようがないので、設置10年が経過する
前にメーカーの点検を受けてみるつもりです。今年又は来年に実施予定です。

 次に、2)については、設置時に比べて間違いなく電線は増えているのですが、
どの時期にどのような工事がされたのかしっかり把握していないので、2011年
の発電量が少なかった原因であると明確に特定することはできません。

 最後に、3)についてですが、これも屋根の状態を逐一観察しているわけでは
ないので、明確な理由にはならないかもしれません。ただ、ここ1年半以上、
パネルの掃除をしていなかったのは間違いなく、さらに先日の降雪を境に1日
の発電量が急に多くなったのも事実です。雪が解けて滑り落ちる際に雑巾がけ
した効果が得られたのではないかと推測しています。
 この点については、定期的にパネルの状態を観察し、定期的に清掃すること
によって、年間発電量率が回復するかどうか、検証は可能だと思っています。


 ところで、前回のご報告において、『SOLAR CLINIC』と『産総研』の予想発
電量に年々隔たりが大きくなっているのではないかと指摘しました。

 産総研の方に検討して頂くようお願いしましたが、何も返事はありません。
もしかすると、某NPO法人のところで話が止まっているのかもしれません。


 私にできるのは、その後もデータを比較し続けることだけですので、2011年
末までの1ヶ月当りの推定発電量(kW/月)を以下に記載します。
 前回、2010年は7か月分の平均値だったでしたが、今回は12か月分の平均値です。


  年   SOLAR CLINIC  産総研  比(産総研/SOLAR CLINIC)
 2004年    160      162      1.011
 2005年    150      156      1.040
 2006年    136      139      1.025
 2007年    155      158      1.014
 2008年    145      154      1.062
 2009年    138      150      1.088
 2010年    148      159      1.072
 2011年    152      167      1.103


 上記の通り、2010年は前年より若干比が小さくなりましたが、2011年はつい
にその比が1.1倍(差が1割)以上になってきてしまいました。

 1ヶ月当りの推定発電量をグラフにすると、下記のようになります。

Fig.1


 2008年頃から両者に差が出てきたことが分かります。

 一つ考えられるのは、『SOLAR CLINIC』の予想発電量が『八王子』に対する
ものなのに対し、『産総研』は『東京』に対するものだということです。
『東京』というのは、都心の予想発電量であって、多摩地区ではありません。

 当然、多少の誤差はつきものです。なにせ都心が雨の時に八王子は雪とか、
都心は晴れているのに八王子は夕立なんてことは日常茶飯事ですから・・。
 しかし、以前は3%前後の違いしかなかった年間予想発電量が1割も違って
きたということは、ひょっとすると、ここ数年で都心と多摩地区の日照状態に
大きな違いが出てきたのかもしれません。

 私の最近の感覚では、冬場の晴天率が悪くなっている、夏場の午後に曇りが
多くなっているという印象を持っています。地球温暖化の影響かもしれません。

 日照状態の地域差の拡大なのか、はたまた発電量の予測方法の問題なのかは
分かりませんが、今後も両者の比較を続けていこうと思います。


 繰り返しになりますが、我々ユーザは複数の情報を使って発電量をチェック
し、総合的に判断するのが重要だということです。一つのデータだけでは判断
を誤るかもしれません。


(2012.05.12)




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