太陽光発電の損益分岐点、その2 09.11.23執筆 |
我が家ではオール電化(エコキュートとIHクッキングヒーター)&太陽光発電をリフォームで導入しました。
導入過程の重要ポイント、経験して初めて知った事など、体験談をご紹介します。
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2009年11月から、『余剰電力の固定価格買取制度』が始まりました。 これによって、損益分岐点の考え方が今までとは異なってきますので、その考察をしてみます。 |
ここで難しいのは『余剰電力だけ』固定価格ということです。設置定格容量の 大小や昼間の電気の使用状況によって、発電量に占める余剰電力の割合が 家庭毎に違ってしまいます。 例えば、我が家は1.8kWの小容量システムなので、余剰電力率は約50%です。 しかし、4kWシステムなら余剰電力率が70%くらいになるご家庭もあります。 (一般論として、設置定格kW数が大きいほど余剰電力の割合が大きい) そこで、一つの方法として、余剰電力単価48円が10年間続くとして、10年で元が取れるためには、kW当りいくらで買えればよいか、を複数の余剰電力率に対して試算してみます。 場所:東京、設置面の方位:真南、設置面の傾斜角:30°とすると、各社の1kW当りの年間予想発電量は以下の通りです。(2009年11月現在の各社シミュレーション) ハイブリッドシリコン(HIT)(三洋) : 1,115kWh 多結晶シリコン(シャープ) : 991kWh 多結晶シリコン(京セラ) : 1,032kWh 多結晶シリコン(三菱) : 1,038kWh
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Fig.1 |
多くのケースでは余剰電力率が60〜70%だと言われています。 その場合、国の補助金を引く前の税込kW単価が50万円前後で購入できないと、 10年で元は取れないということになります。多くの人は無理ではないでしょうか? ただし、自治体の補助金があれば、それを上乗せしたkW単価で良いので、 補助金額によっては可能だと思います。 東京都などは10万円/kWなので、結構いけそうですね。 さて、国の補助金だけでは、10年で元を取るのが難しいことが分かりました。 それでは15年だったらどうなるでしょう? 固定買取期間は10年と決められており、その後の買取単価は未定です。 そこで、11年目からの買取単価を、48円、24円、12円、18円として試算しました。 48円は固定期間が5年延長の場合、24円は現在と同程度、12円は現在の半分、 18円は12円と24円の間という意味合いです。 |
Fig.2 (11年目以降の買取単価:48円) |
固定期間が5年延長されれば、税抜70万円/kWの購入で元は取れそうです。 ただし、固定期間が5年延長される可能性は低いと思います。 |
Fig.3 (11年目以降の買取単価:24円) |
11年目からの買取単価が現在と同程度であっても、現在の『相場』と言われて いる価格で購入できれば、まあまあ元は取れそうです。 しかし、この24円も、かなり楽観的な買取単価だと考えておいた方が無難です。 |
Fig.4 (11年目以降の買取単価:12円) |
11年目からの買取単価が現在の半分になった場合、15年で元が取れるためには、ある程度購入価格にこだわるか、昼間の節電に励む必要がありそうです。 多結晶は税込で60万円/kWを割らないといけません。 あまりこういう状況になって欲しくは無いですが、11年目からの買取単価が現在の半分というのは、結構高い確率で、「あると思います」。 |
Fig.5 (11年目以降の買取単価:18円) |
明確な根拠は無いのですが、この辺が落ち着きどころかな? というのが18円で、 Fig.5の通りです。 |
さて、ちょっと悲観的になってしまいそうな結果でしたが、考えてもみてください。 『余剰電力固定買取』が始まる前(『太陽光発電の損益分岐点』参照)は25年で 元が取れるかどうか? という議論をしていました。 それが、15年で元が取れるかどうか? の議論になっただけでも大きく前進したのではないでしょうか? |
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